No.200519




概要: タブラの皮ヘッド(プーリー)張替え

対象: 詳細不明/オークション購入品

付帯作業:
 ・ボディの一部切削・研磨
 ・ボトムリング(ギルリー/ベンディ)置換
 ・皮紐(チョール/バディ)の張り方向変更

 

 

 

 

 




オークションで安いタブラを買いました

1週間ほどさわっていて、少しずつ扱い方がわかってきたのと同時に問題点もわかってきました








チューニングを合わせた状態







この嵌め合わせ部分がかなり深く引っ張られ、フープ部の皮が破断しています








こちらの部分は嵌め合わせ部分がかなり浅くなっており、ここだけ音が高くなっています
これは、以下のような状態なのではと思われます


浅い部分
 ヘッドに対して胴体の径が太い (または胴に対してヘッドが小さい)
 ⇒ 相対的にテンションが高くなってしまう

深い部分
 ヘッドに対して胴体の径が細い (または胴に対してヘッドが大きい)
 ⇒ ヘッドをより大きく引っ張らなければテンションが得られない


上のようなサイズ的な不均衡により、ヘッドに対してバランスの悪いテンションがかかり破損を招いたように思われます








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ティラキタさんでタブラ用のヘッド(プーリー)を取り扱っていたので購入















樹脂ハンマーと木工用のヤスリなどを入手して、作業にとりかかります








皮紐は、凹凸のある面がフープ(ガジャラー)に接触しているのでこれも裏返しにします

平らな面が接触するようにすることで、チューニングをする際に紐がフープを傷つけにくくします




































バラバラにできました















胴は機械彫り

材はニームウッドというやつでしょうか、入門機的なスペックです






















最大で3ミリ程度の差があったので削ります








ついでにヘッドの当たり面も整えます








けっこうツルツルになりました















左:古い皮 / 右:新しい皮


















































構造自体にもけっこう違いがありますね















底面に皮紐を固定するためのリングです















代わりにこれを取り付けることにしました

チューニングが多少安定するのでは、と期待








紐を通すスペースも確保できそうです















ヘッドをボディとのおさまりのよさそうなところにあわせ、紐を通してゆきます















スヤヒ(黒い部分)を傷つけないように養生し、固定















ここで皮紐の長さがたりなくなり、焦りましたが








締め上げていったところなんとか足りました








Naの音(スラップ音)を出しやすいように糸をヘッドの合わせ部分に挿入








グリを装着してテンションをかけます




































できあがり