No.160315
火星研-〇四式ロケット
hML-04 Rocket "Sakura Front"







【概要】
 多段式モデルロケット

【機体名】
 火星研 〇四式/hML-04 "Sakura Front"  

<Main Rocket>
     H : 700mm
     D : 32.4mm  (d : 30mm)
     Wt : 126g

<Booster Stage>

  BST-a サブフィン
     H : 58.5mm
     D : 32.4mm  (d : 30mm)
     Wt : 26g

  BST-b ショートフィン 未使用
     H : 70mm
     D : 32.4mm  (d : 30mm)
     Wt : 30g

  BST-c ロングフィン 未使用
     H : 61mm
     D : 32.4mm  (d : 30mm)
     Wt : 35g

<Parachute>
   : D=400mm















































<機体制作>






ブースターユニット








効率アップのため、積極的に両面テープを採用























寸法が合わず、廃棄となったブースター

エンジンフックは再利用















メインロケットのエンジンマウント















パラシュート放出ピストン

高温となる内側には、エポキシを塗布

















































































<Flight Test 01>














ブースターステージ点火
















ランチロッドクリア









ブースターステージの推力低下とともにノーズコーン放出

機体が上昇から落下に転じる








メインエンジン点火








メインエンジン 出力上昇








ノーズコーンが分離したまま飛行

風向きとは逆方向へ飛んで行ったため、この段階では重心位置が低すぎたのではないかと考えていた








機体に損傷はなかったため、2次テストへ移行













<Flight Test 02>





















ブースターステージ点火








ブースターエンジンの推力低下とともに、機体姿勢が不安定化








メインエンジン点火、ブースター分離








メインエンジンの出力上昇

機体は発射位置近くまで高度を下げている
 ⇒ ブースターつけた意味がない








それでもなんとか再上昇へと転じる

<Flight Test 01>との比較において、
ノーズコーン固定強度は本実験における是非の拮抗点にあると思われる

  <Flight Test 01> ではダメだったが
  <Flight Test 02> では大丈夫だった

⇒ 先っちょの固定強度は、もうちょい硬くてもいいかもしんない










機体は上昇するも、予定高度である150mには達せず















落下ののち、3枚ともフィンを破損

機体回収ののち、実験中止





回収された機体より取り出した、放出ピストン

2度の使用にも耐え、大きな変形や破損は見られない






上:メインエンジン
下:ブースターエンジン

左上のエンジンでは、キャップが放出されず、残ってしまっている
エンジンフックの固定部長さが長すぎたのではないかと思われる










<ブースターステージに関する考察>


A10-0T     (今回の実験で使用したエンジン) 
     Total Impulse : 2.5Ns/Max Thrust : 13.0N/Average : 10N
     Max Lift Wt. : 142g
     Duration : 0.8sec / Time Delay : 0sec

A8-0       (前回の実験で使用したエンジン) 
     Total Impulse : 2.5Ns/Max Thrust : 13.3N/Average : 8N
     Max Lift Wt. : 85g
     Duration : 0.3sec / Time Delay : 0sec



前回の失敗を踏まえ、ブースター推力の上昇を図った。
スペック上では平均推力が8Nから10Nへ上昇するため、単純に前回よりもブースター性能が上昇すると思われた






<reference /

A10-0T リンク先のグラフ(スラストカーブ)を参照
http://www.estesrockets.com/rockets/engines/mini/001510-a10-0t-engines
     Average = 10N
     Duration = 0.22sec (グラフ値)
     Total = 2.2Ns

     0.8sec 仕様上の燃焼時間 / 平均推力:2.2Ns÷0.8秒=2.75N
     0.22sec 型式上(グラフ上)の燃焼時間 / 平均推力:2.2Ns÷0.22秒=10.0N
     0.82sec 実際の燃焼時間   / 平均推力:2.2Ns÷0.82秒=2.68N
              ⇒ 出力の小さくなる時間:0.82-0.22 = 0.6sec


A8-3 リンク先のグラフ(スラストカーブ)を参照
http://www.estesrockets.com/rockets/engines/standard/1598-a8-3
     Average = 8N
     Duration = 0.3sec (グラフ値)
     Total = 2.4Ns

     0.5sec 仕様上の燃焼時間 / 平均推力:2.4Ns÷0.5秒=4.8N
     0.3sec 型式上(グラフ上)の燃焼時間 / 平均推力:2.4Ns÷0.3秒=8.0N
     0.72sec 実際の燃焼時間   / 平均推力:2.4Ns÷0.72秒=3.3N
              ⇒ 出力の小さくなる時間:0.72-0.3 = 0.42sec

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性能的には、A8-0よりもA10-0のほうが最大推力が得られるものの、

「推力が低下しメインエンジンへの点火が行われるまでの時間」

が長くなってしまう。



このことから

「推力が低下するまでに、慣性力による機体上昇の状態にまで機体を加速させなければならない」

と考える






燃焼時間について、 型式上(グラフ上) としたのは、たとえば


A8 という型式のエンジンが
     A=総推力2.5Nsのエンジン(A型)であることを示す (B型であれば、5.0Ns)
     8=平均推力が8Nであることを示す

という型式の付け方に基づいたエンジン燃焼時間の算出法に因るものである
エンジン型式は、推力の推移曲線(スラストカーブ)が大きくなる時間に基づいて決定されており、
エンジン仕様書の記述や、実際にエンジンの燃焼が終了するまでの時間とはギャップがあるようだ


平均推力を上げることで、前回よりも良好な結果が得られると思ったが、こうしたエンジン特性の理解が
及ばなかった、次回の機体ではこの点も改善したい












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